クラフト総合優勝へ王手 葛西4位
2017年3月24日(金) プラニツァ(SLO)HS225/K200
31st World Cup Competition
① シュテファン・クラフト(AUT) 490.2pt(243.0m 240.5m)
② アンドレアス・ヴェリンガー(GER) 480.4pt(235.0m 235.0m)
③ マルクス・アイゼンビヒラー(GER) 461.8pt(243.5m 236.0m)
4 葛西 紀明(土屋ホームスキー部) 453.3pt(221.0m 235.5m)
12 伊東 大貴(雪印メグミルクスキー部) 427.5pt(228.0m 230.0m)
27 竹内 択(北野建設スキー部) 387.9pt(206.5m 214.5m)
34 小林 陵侑(土屋ホームスキー部) 176.1pt(204.0m)
予選不通過 小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部)
予選不通過 作山 憲斗(北野建設スキー部)
試合開始時の気温が16度で、半袖で観戦している人もいるプラニツァ。
春が訪れ、いよいよシーズンは最終章へと入った。
首位クラフトと2位ストッフの差は31pt。3位以下には総合優勝の可能性はなく、残り2戦はこの二人のガチンコ対決。
勝たなければ総合優勝が極めて厳しくなる状況のストッフは、2本ともわずかながらに踏切が遅れたように見えた。
追い風が強いため106~109km台の高速に設定された助走に、さすがのストッフも狂わされたか。
結果は5位。
一方クラフトは、完璧なジャンプを2本揃えた。
1本目は着地してから足をずらしたなんちゃってテレマークではあったけれど、あまりのフライトの完成度の高さにジャッジも思わず19.5を押してしまった。
2本目は、直前にコーチリクエストでゲートを下げたヴェリンガーに便乗する形で同じゲートで飛んだが、全く関係なく240mを越えて見せ、かつ、19.5が並ぶ見事なテレマークを決めて見せた。
クラフトはこの大事な大事な局面で勝ち切った。
今季7勝目。通算11勝目。
これで、クラフトとストッフの差は86ptと開いた。
数字上は最終戦での逆転が可能だけれど、クラフトがまたハイベックに風邪をうつされて欠場でもしない限りは、この差がひっくり返ることはないだろう。
ストッフに残されたミッションは、最終戦に勝ってクラフトの7勝を上回る最多勝利数(8勝)を挙げることであろう。
ヴェリンガーは今季7回目の2位。
そのうち5回がクラフトによって勝利を阻まれている。
この二人、仲が良いようなのだが、それでもヴェリンガーにとってクラフトはまさに目の上のたん瘤だと思う。
3位のアイゼンビヒラーは通算3度目の表彰台。
フライングでは初表彰台。
本人曰く、「フライングを飛ぶためにジャンパーになった」ということなので、この表彰台は格別だろうね。
今期中に初優勝を挙げる選手だと思っていたので、ここまで勝利がないことがやや残念ではあるが、プラニツァとの相性もよさそうなので、最終戦に期待したい。
フライングマイスター葛西紀明は、前戦の2位に続き4位と好調維持。
トレーニングも予選も回避してのぶっつけだったけれど、1本目は予想外の高速ゲートに少し「びびって」しまったらしい。
11位の伊東大貴は、2本とも着地が素晴らしかった。
そして最後に、この試合の個人的最大の見どころはフライングマイスター・クラニエッツ。
2本目でペーターが飛ぶのをカメラで写そうとしているシーンが中継に乗った。
復活の日はいつ?
それにしても、クラニエッツってどんだけペーターのことが好きなんだろう。
2016/17 ワールドカップ 総合順位 (全順位) | |||
1 | シュテファン・クラフト | 1565 | |
2 | カミル・ストッフ | 1479 | 86 |
3 | ダニエル-アンドレ・タンデ | 1201 | 278 |
4 | アンドレアス・ヴェリンガー | 1081 | 120 |
5 | マチェイ・コット | 967 | 114 |
※ 個人第25戦終了時点
2016/17 フライング 総合順位 (全順位) | |||
1 | シュテファン・クラフト | 345 | |
2 | アンドレアス・ヴェリンガー | 253 | 92 |
3 | カミル・ストッフ | 234 | 19 |
4 | 葛西 紀明 | 170 | 64 |
5 | ミハエル・ハイベック | 162 | 8 |
※ フライング第4戦終了時点