2020/21 FISスキージャンプワールドカップ男子団体第1戦ヴィスワ

コロナ禍のシーズンが開幕 オーストリア好発進 日本は5位

2020年11月21日(土)ヴィスワ(POL)HS134/K120

1st World Cup Competition

1 オーストリア 1078.0pt
ハイベック、アシェンバルド、フーバー、クラフト
2 ドイツ 1069.3pt
シュミット、パシュケ、ガイガー、アイゼンビヒラー
3 ポーランド 1061.5pt
ジワ、ムランカ、クバツキ、ストッフ
 
4 ノルウェー 1024.2pt
5 日本 996.3pt
小林陵侑、小林潤志郎、伊東大貴、佐藤幸椰
6 スロベニア 968.4pt
7 ロシア 875.0pt
8 スイス 863.0pt

リザルト


2020/21シーズンの男子ワールドカップが4季連続となるヴィスワで開幕した。

この夏の、たった2試合だけのグランプリの舞台となったここヴィスワ。
その際に、コロナ禍での開催における様々なシミュレーションが行われている。
1000人未満という制限付きながらも有観客で行われ、選手間の距離、マテリアルコントロールの方法、物流、宿泊、ファンやメディアとの接触など、多くのことが試された。

シミュレーションはうまくいき、退任したホッファーに代わって今夏からレース・ディレクターの任に就いたイタリア人のサンドロ・ペルティエも冬の開催に手ごたえを感じていたようだった。
しかし、3ヵ月を経て状況はむしろ悪化。
いつもは万余の観客が押し寄せるアダム・マリシュ競技場は、無観客試合として開幕を迎えることとなった。

オーストリア、ドイツ、ポーランドが僅差で優勝争いを演じたのに対して、ノルウェー、日本、スロベニアはそこから大きく引き離された。

この結果と直接関係があるかどうかはわからないが、Jスポ元康氏によると、ノルウェーチームとスロベニアチームがひどい財政難に陥っているとか。
それがコロナのせいなのかどうかは知らない。でも、今後はコロナによる経済不況が、ナショナルチームや所属先チームあるいは選手個々の活動にも影響を及ぼしてくるであろうことは想像に難くない。

今シーズンは、女子蔵王大会と男女札幌大会の中止が既に決定している。また、女子開幕戦リレハンメルは延期と発表されたものの代替日程は未定のまま。
しかし、欧州サッカーやF1などを見る限りは、選手や関係者に多くの陽性者が発生しているが、それでもスケジュールは消化されている。
よって、個人的には、昨季のようにシーズンが途中で終了するようなことにはならないだろうと思っている。

むしろ深刻なのは、コロナがもたらす経済不況。国もスポンサー企業も平時のように資金を出してくれなくなる。
ノルウェーやスロベニアだけでなく、日本だってこの問題とは無縁ではない。現に、コロナの影響で勤務先を解雇された選手もいると聞く。

ところでこの試合。無観客のはずなのにポーランド選手に対する声援とホーンの音が聞こえてくる。
どうやら場外に一部のファンが押し寄せた模様。
でも、これやっちゃマズいでしょうに。
これを黙認してしまえば無観客試合が形骸化してしまう。そもそも何のために無観客にしているのかを考えるべき。
これを見た他のファンたちが今後の無観客試合で同じ愚行を働かないように、主催者側は厳格に対応すべきと思う。


なお、金曜日に行われた個人戦の予選結果は次の通り。
日本勢では、中村直幹を除く5名が日曜の本戦に進む。

  1. カミル・ストッフ(POL)
  2. 佐藤 幸椰(JPN)
  3. マルクス・アイゼンビヒラー(GER)

予選リザルト