2018/19 FISスキージャンプワールドカップ男子個人第19戦オーベルストドルフ

ストッフ 今季初優勝 小林陵侑は9位に終わる

2019年2月3日(日) オーベルストドルフ(GER)HS235/K200

23rd World Cup Competition 

 カミル・ストッフ(POL)  413.2pt  214.5m  227.5m
 エフゲニー・クリモフ(RUS)  407.9pt  220.5m  223.5m
 ダヴィド・クバツキ(POL)  405.4pt  207.0m  228.5m
 
9  小林 陵侑(土屋ホーム)  377.5pt  220.5m  206.0m
11  葛西 紀明(土屋ホーム)  373.1pt  202.0m  211.5m
19  佐藤 幸椰(雪印メグミルク)  350.4pt  204.5m 194.0m
22  伊東 大貴(雪印メグミルク)  346.3pt  196.0m 193.5m
24  小林 潤志郎(雪印メグミルク)  343.4pt  201.0m 190.5m
38  中村 直幹(東海大学)  131.7pt  172.0m   

予選リザルト オフィシャル リザルト


 

昨季9勝を挙げ総合王者となっただけでなく、史上二人目となるジャンプ週間での全勝優勝、RAW AIR、ヴィリンゲン5、プラニツァ7、更には平昌五輪LHでの2大会連続の金メダルと、タイトルを総なめした男が、今季待望の初勝利を挙げた。

 

カミル・ストッフの通算32勝目は、降りしきる雪の中で1本目5位から逆転勝利。
その2本目は、飛距離では同僚のクバツキにわずかに及ばなかったが、久々に見る惚れ惚れするようなランディングを決めて見せた。

 

2位のクリモフは開幕戦でのWC初優勝以来となる表彰台。
2本目でトップスコアをマークしストッフを追い詰めたクバツキが今季6度目の表彰台。
フラインクで蘇った葛西紀明は4戦連続のポイントゲット。

 

1本目でトップに立ちながら2本目は17番手のスコアだった小林陵侑は、結果9位。
踏切は特に悪くは見えなかったが、フライトの後半でスキーが浮き上がるように見えたので、その風に乗ろうとしたけど思ったほど風が来ずに逆に失速してしまったといったところか。

 

陵侑はこのフライング3連戦で14位、1位、9位。
今季ワーストに終わった初戦での失敗を2戦目では見事に修正して見せた事を受けて、”重要な試金石になる試合に勝利をした今、彼を止める術はもう何もないような気がする” なんてことを書いたけれど適当なことを言うもんじゃないね。そう簡単には勝たせてくれない。

 

ストッフは総合2位に再浮上。陵侑に対して71ptの差を詰めた。
ようやく今季初勝利を挙げたばかりなのに総合2位というのもすごいが、それでもまだ両者の間には451ptの差がある。
ストッフとクラフトの間の2位争いが熾烈を極めているが、二人がつぶし合いを続けてくれれば陵侑は逃げ切れるだろう。

 

でも個人的にはまだまだ波乱が起こってほしい。
ストッフでもクラフトでも良いので、誰かが陵侑を追い詰めていき、残り9戦で胸を締め付けられるような熱いタイトル争いを繰り広げてほしいと願う。
もちろん最後は陵侑にタイトルを獲ってもらいたいのは言うまでもないけど。

 

フライング暫定順位

  • 1位 185pt カミル・ストッフ(POL)
  • 2位 166pt マルクス・アイゼンビヒラー(GER)
  • 3位 150pt ピオトル・ジワ(POL)
  • 4位 149pt ティミ・ザイツ(SLO)
  • 4位 149pt ダヴィド・クバツキ(POL)
  • 6位 147pt 小林 陵侑(JPN)

 


 

4日、「鳥人」マッチ・ニッカネンの訃報が届いた。
WC通算46勝(現在歴代2位)、WC総合優勝4回(現在歴代1位タイ)、五輪で4つの金メダル、世界選手権で5つの金メダル。
享年55歳。