ジャンプ週間開幕 小林陵侑 日本勢18季ぶりの快挙
2018年12月30日(日) オーベルストドルフ(GER)HS137/K120
11th World Cup Competition
1 | 小林 陵侑(土屋ホーム) | 282.3pt | 138.5m | 126.5m | ボイドクローズ |
2 | マルクス・アイゼンビヒラー(GER) | 281.9pt | 133.0m | 129.0m | ダミヤン |
3 | シュテファン・クラフト(AUT) | 280.5pt | 131.0m | 134.5m | リーロイド |
15 | 佐藤 幸椰(雪印メグミルク) | 255.0pt | 130.0m | 124.5m | アシェンバルド |
29 | 中村 直幹(東海大学) | 208.8pt | 118.0m | 108.0m | フロイント |
31 | 伊東 大貴(雪印メグミルク) | 120.7pt | 123.0m | ストエルネン | |
50 | 小林 潤志郎(雪印メグミルク) | 87.7pt | 101.0m | ジーゲル | |
葛西 紀明(土屋ホーム) | 予選落ち |
これほどの偉業を伝えるには、いったいどのような言葉を選べばいいのだろう。
この日、小林陵侑が成し遂げたことは単なるワールドカップでの一つの勝利ではない。今季8戦を戦って破竹の勢いで早くも5勝目を挙げたことでもない。
彼がこの日成し遂げたことは、ワールドカップより26年も古い歴史を持ち67回の伝統を誇る大会での勝利であり、日本人としてこれまで笠谷幸生、船木和喜、葛西紀明しか掴むことができなかった勝利に続いたことであり、しかもそれを2000/01シーズン以来18季ぶりに成したことである。
29日の予選は、圧巻のパフォーマンスで久々に雄たけびを上げたクラフトに対し、飛距離では並んだものの着地が決まらず2位。
本選直前の試技では、飛びすぎを嫌って最後は自ら降りるような形となった。
今季の陵侑の圧倒的な高さと飛距離は、時として飛びすぎてしまい、それゆえに着地にリスクが伴う。
本戦1本目は緩い向かい風ではあったが、追い風も混ざったのか陵侑にしては控えめな飛距離。しかしそれでも唯一のHSオーバーでトップに立つ。
一転して強めの追い風を受けた2本目は飛距離を伸ばせず、アイゼンビヒラーに0.4pt差まで詰め寄られたが逃げ切った。
ややバタバタした感じもあり、得点が出るまでどちらが勝ったか全くわからない状況にハラハラさせられたけれど、飛びすぎてリスキーな着地になるハラハラ感よりは心地よい。
地元の大声援に応えたアイゼンビヒラーは自身初のジャンプ週間での表彰台。
予選トップがフロックではないことを証明したクラフトは、ジャンプ週間としては2016/17ガルミッシュ-パルテンキルヘンでの3位以来となる2季ぶりの表彰台。
ジャンプ週間初参戦となる佐藤幸椰と中村直幹はKOラウンドに勝利しポイントゲット。
伊東大貴は悪くないパフォーマンスだったが、相手が悪かった。