覚醒したフーバーの活躍もありオーストリアが今季2勝目 葛西紀明ら日本チームは4位
Official Results
1 | オーストリア | 803.8pt | ||
ダニエル・チョフェニック ミハエル・ハイベック シュテファン・クラフト ダニエル・フーバー |
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2 | スロベニア | 793.3pt | ||
ロブロ・コス ドメン・プレヴツ ティミ・ザイツ ペテル・プレヴツ |
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3 | ノルウェー | 770.6pt | ||
ロベルト・ヨハンソン ベンヤミン・オストヴォル マリウス・リンビーク ヨハン-アンドレ・フォルファン |
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4 | 日本 | 759.1pt | ||
小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) 葛西 紀明(土屋ホームスキー部) 二階堂 蓮(日本ビールスキー部) 小林 陵侑(TEAM ROY) |
オーストリアが今季団体戦で2勝目を挙げた。
ザコパネで優勝したときのオーダーは①ハイベック、②フェットナー、③ヘール、④クラフト
ラハティで2位となった時は①チョフェニック、②エンバッハ―、③ヘール、④クラフト
まずは誰が出ても強いということが言えるが、今回の大きな違いはヘール→クラフトの黄金リレーではなくフーバーをエースとして起用したこと。
クラフトが前日の個人戦で7位とやや低調だったことと、それ以上にフーバーがヴィケルスン以降のフライング3試合で2勝+2位と絶好調。
納得のオーダーではあるが、フーバーは244.0mの最長不倒でこの抜擢に答えて見せた。
しかし、フーバーってこんなにフライングが得意だっただろうか。
調べてみるとWCでトップ10に入った38試合のうちフライングは10試合。
なるほど、これは確かに得意と言ってよさそう。
試合は2本目に向けて風が強まり、結局1本で成立となった。
2本目がキャンセルとなった理由は転倒が多かったことと無縁ではないだろう。
今回のプラニツァでは女子も含めて転倒が相次いだ。
この試合でも、ディーン、ブレサドーラ、ザイツが転倒。
右腕を吊って表彰式に出たザイツも痛々しかったが、ブレサドーラはもっと深刻で、前膝靱帯と外側半月板を断裂しているため復帰まで8ヵ月を擁するという情報がある。
ジャンプ台周辺には全く雪がない。
ランディングバーンとブレーキングトラックには雪が盛られてはいるが、この状態がかなり緩いようで、これが転倒に繋がったとみられている。
比較的低い曲線を描くヴィケルスンと違ってプラニツァは高いところを飛ぶ。実際、ブレサドーラも随分と高いところを飛んできて最後まで高度が落ちなかった。着地のスピードは125~130km/hほどは出ていたはず。その高さとスピードからくる衝撃を受け止めるにはバーンの状態はやはり不安定すぎたように思える。
怪我をした選手たちの1日も早い回復を祈るばかり。
4位の日本。
葛西紀明が個人戦で表彰台に立つことは正直難しいが、団体戦だったら ーしかもFHだったらー 可能性があると思っていたので、その意味からも2本目がキャンセルとなったことは残念だ。
前日の試合では土屋ホームのウェアを着た伊藤将充さんの姿が映っていたり、この日の試合終了後にはJスポによる葛西紀明、佐藤慧一の現地からのライブインタビューが流れたりもした。
ああ、最終戦だなぁという感じ。
Planica7 総合順位(暫定)
1 | ダニエル・フーバー(AUT) | 886.9 |
2 | ペテル・プレヴツ(SLO) | -26.9 |
3 | 小林 陵侑(JPN) | -38.4 |
4 | ティミ・ザイツ(SLO) | -40.2 |
5 | ヨハン-アンドレ・フォルファン(NOR) | -44.4 |
Planica 7では、ペテル・プレヴツが一つ上がって2位。
小林陵侑も5位から3位に浮上した。
シーズンもいよいよ最終戦を残すのみ。
WC総合優勝は既にクラフトが決め、順位も5位までは確定している。
しかし、まだPlanica7とフライング総合のタイトルが残っており、前者はフーバーをペテルが追い、後者はクラフトをペテルが追っている。
つまり、ペテル・プレヴツは、二つのタイトル獲得の可能性を残しながら最後の試合を迎えることとなる。