クラフトが怒涛の開幕4連勝 小林陵侑は会心の1本で今季ベストの5位
Official Results
1 | シュテファン・クラフト(AUT) | 318.2pt |
2 | アンドレアス・ヴェリンガー(GER) | 312.3pt |
3 | ヤン・ヘール(AUT) | 311.3pt |
5 | 小林 陵侑(TEAM ROY) | 299.9pt |
30 | 二階堂 蓮(日本ビールスキー部) | 237.8pt |
38 | 内藤 智文(山形県スポーツ協会) | 109.9pt |
48 | 小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) | 94.5pt |
中村 直幹(Flying Laboratory SC) | 予選58位 |
クラフトが開幕4連勝。
ヴェリンガーらドイツ勢も絶好調なので、圧勝と呼べるほどの点差は付かないが、確実に緑のラインを超えてくる様には無敵感が漂う。
ところで、開幕4連勝という記録は過去にあったのだろうか。
2007/08にモルゲンシュテルンが開幕6連勝という驚愕の記録を残しているが、開幕からの連勝というのは意外と少ない。
あまり古い記録までは調べ切れていないが、ここ10シーズンぐらいで見ると2011/12にコフラーが開幕3連勝。
それ以外では、2019/20にタンデ、2020/21にアイゼンビヒラー、2022/23にクバツキがそれぞれ開幕2連勝を遂げているだけ。
また、開幕戦は意外な人が勝ったりすることが多いので、開幕戦で勝利した人が総合優勝を遂げるケースも意外と少なく、前出の2007/08のモルギーまで遡ることになる。
さて、クラフトはモルギーの再現なるか?
…と、かなり気が早いが、そんなことも考えてしまいたくなる。
それぐらい、この4戦のクラフトには盤石の強さを感じる。
ヴェリンガーは2戦連続の2位で3戦連続表彰台。
ヘールは第2戦ルカ以来の今季2度目の表彰台。
ここまでの4試合で表彰台はオーストリアとドイツが占めている。
更に言えば、これまでの3試合は5位までをオーストリアとドイツが占めていた。
そこに風穴を開けたのが小林陵侑。
今季初めてその2ヵ国以外の選手が5位以内に入った。
9位で折り返した2本目。
カメラの角度のせいか、踏切は切れ味があるというよりも、むしろゆったりと滑らかに立ち上がったように見えた。空中でもグイグイとというよりも優雅に滑らかに滑空。
ヴェリンガーと並ぶこの日の最長不倒タイとなる143.0mまで飛距離を伸ばし、飛型点もクラフト、ヴェリンガーと並ぶこの日の最高点58.0点。
本人も思わず右手でガッツポーズを決める会心の1本だった。
予選でもクラフトに次ぐ2位。勝機はある。
オーストリアとドイツ勢が席巻してきた序盤戦にあって、その陰には隠れがちではあったけれど、小林陵侑は悪くないシーズンのスタートを切ったと思う。