二階堂蓮が岩佐勇研を破りV 小林諭果は5連続表彰台となる勝利
2022年1月16日(日)札幌市 大倉山ジャンプ競技場 HS137/K123
女子組(基本ゲート1本目31、2本目32)
1 | 小林 諭果(CHINTAIスキークラブ) | 195.7pt |
2 | 茂野 美咲(CHINTAIスキークラブ) | 186.3pt |
3 | 葛西 春香(東海大学付属札幌高校) | 181.6pt |
男子組(基本ゲート1本目20、2本目20)
1 | 二階堂 蓮(NSC札幌) | 272.2pt |
2 | 岩佐 勇研(東京美装グループスキー部) | 266.8pt |
3 | 渡部 陸太(東京美装グループスキー部) | 248.8pt |
4 | 葛西 紀明(土屋ホームスキー部) | 247.6pt |
5 | 竹花 大松(土屋ホームスキー部) | 233.5pt |
6 | 清水 礼留飛(雪印メグミルクスキー部) | 231.1pt |
新型コロナウイルス感染症の影響により、2年連続でFISコンチネンタルカップを兼ねずに女子組も追加したうえでの純粋な国内大会として開催されることとなった今年のSTVカップ。
激しい風と雪の中で行われた前日のHTBカップとは打って変わって、ここが大倉山であることを疑うほどに風が無い。
よって、男子は約90km、女子は92.5kmほどの高速設定での試合となった。
女子組では、前日の1本目であわや墜落の危険な風に泣かされたCHINTAIスキークラブの2人がワンツー。
小林諭果は、名寄ピヤシリ:3位、名寄吉田杯:3位、HBCカップ:優勝、HTBカップ:3位、そしてこの試合の優勝と、今季5戦ですべて表彰台に上がり続けている。
これまでは、素人目に見て空中フォームがやや窮屈な印象があったが、今季は伸びやかでとても洗練されてきたように感じられる。
茂野美咲は、国内開幕戦の名寄ピヤシリの1本目でトップになるなど調子自体は悪くはなさそうだったが、なかなか2本揃えることができないでいた。
今季5戦目にして初表彰台。これが良いきっかけとなることを願いたい。
前日に大倉山での初勝利となる今季2勝目を挙げた葛西春香が3位。
今季5戦中4度目の表彰台。
本職はコンバインドで、2022ノルディックジュニア世界選手権のコンバインド代表に選ばれている。
今季好調の小林諭果や葛西春香、更には一戸くる実や中山和などの新鋭が、沙羅ゲートでも同じパフォーマンスを見せられるのかどうか。
そこにすごく興味がある。
女子組
男子組では、二階堂蓮が優勝、渡部陸太が3位表彰台、清水礼留飛が6位入賞とコンチネンタルカップから戻った選手たちが躍動した。
帰国初戦の前日のHTBカップで4位だった二階堂は、2期先輩の岩佐勇研との次世代エース対決を制して、昨年1月のHBCカップ以来となる国内戦での勝利。
モデルチェンジをしたのかと見まごうほどに低く直線的な飛行曲線は、ひときわ高いところを飛んでくる勇研とは対照的。
優勝インタビューでは時として謙虚さとは無縁とも思える発言も飛び出すが、個人的にはそこも含めて魅力的に映る。
また、二階堂と同期の竹花大松の調子も上がってきた。
高校時代はシニアの大会で優勝するほどの力を見せたが、2020年4月に土屋ホーム入りして以降はやや鳴りを潜めていた。
複合との二刀流を止めジャンプに専念。そのために身体を一から作り直していたようだ。
少し突っ込み気味だった空中フォームが心なしか抑え気味になったようにも見える。勝てる日はそう遠くないと感じる。
男子組
表彰式
HBCカップ、HTBカップ、そしてSTVカップ。
この3試合で男子組としてはただ一人中学生として出場した西田蓮太郎。
3戦すべてで30位以内の2本目に進出した。
1月12日に行われた全道中学スキー大会で優勝。
2月初旬の全国大会での大本命。
昨年は新型コロナの影響で中止となっているだけに、無事に開催されることをここから願う。
天候に左右されることもなくサクサクと試合は進み、さらには他のテレビ局杯に比べてあっさり目の表彰式のおかげもあり、帰りのバスに乗ったのは12時半。
こんなに早かったことは今までにあっただろうか?
前日のHTBカップでは14時半近かったので2時間も早かったことになる。
ただ、以前の札幌での国内戦は予選や2本目で人数を絞ることをあまりちゃんとやっていなかったりもしたので、天候の影響がなくても帰りのバスに乗るのは普通に14時過ぎだったような気がする。
札幌でのここ3試合は、少年組の設定が無いこともあってエントリー数は少なめ。
競技会としてどうなのかはさておき、興行としてみたときには、このくらいの時間でサクッと終わってもらえると観戦しに行きやすくなるのではないかとも思った。