第25回札幌市長杯大倉山サマージャンプ大会

伊藤有希が大会3連覇 布施飛雄真は連勝 二階堂蓮が今季初V

全日本スキー連盟A級公認
  • 2024年8月3日(土)
  • 札幌市 大倉山ジャンプ競技場
  • HS137/K123

女子組

1  伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 241.4pt
2  丸山 希(北野建設SC) 214.8pt
3  勢藤 優花(オカモトグループ) 184.3pt

リザルト

少年組

1  布施 飛雄真(日大山形高校) 66.1pt
2  佐々木 星語(札幌日大高校) 61.6pt
3  三上 託摩(余市紅志高校) 54.1pt

リザルト

成年組

1  二階堂 蓮(日本ビールスキー部) 206.3pt
2  佐藤 慧一(雪印メグミルクスキー部) 202.4pt
3  竹内 択(team taku) 191.5pt

リザルト 男子総合


サマージャンプでは、人工芝の滑りを良くするために、競技の合間に何度も散水を行う。
ランディングバーン横のかぶりつきに陣取ると、向かい風に吹き上げられた散水が直撃し、全身ずぶ濡れになるのが大倉山の日常。
なので、散水のたびに避難を強いられる。

ところが、この日は一度も避難をせずに済んだ。散水を吹き上げるほどの向かい風が吹かなかったからだ。
実際、数値を見ても一応プラスの風ではあるものの大倉山にしては驚くほど低い数値が並ぶし、追い風の数値も散見される。

その割にはゲート設定はかなりシビア。
やや厳しすぎたかK点に届いたのは女子で5本、男子に至っては1本のみ。
スペクタクルとは程遠い試合となった。

女子組

1 伊藤 有希(土屋ホームスキー部)
2 丸山 希(北野建設SC)
3 勢藤 優花(オカモトグループ)
4 葛西 春香(早稲田大学)
5 岩佐 明香(大林組スキー部)
6 一戸 くる実(CHINTAIスキークラブ)

かといって、この試合がつまらない試合だったかというと、そうではない。

女子組では、伊藤有希が男女通じてただ一人130mオーバーを2本揃えた。
今季、ラージヒルを飛ぶのはこの日が初めてだったというが、前日のノーマルヒルの勝者である丸山希に26.6ptの大差をつけ快勝。大会3連覇。

その丸山希もまた、伊藤と同じくK点ジャンプを2本揃えた。
3位の勢藤優花も2本目で130.0mをマーク。
ワールドカップチームの常連である3人。やはりラージヒルでは格が違うと感じさせる。

少年組は、前日の宮の森で少年組初優勝を遂げた布施飛雄真が連勝。
前日は5位だった佐々木星語が2位。
三上託摩は2戦連続の2位。
前日2位だった中学生のコンバインダー森大耀が、この日も4位と健闘。

少年組

1 布施 飛雄真(日大山形高校)
2 佐々木 星語(札幌日大高校)
3 三上 託摩(余市紅志高校)
4 森 大耀(札幌福井野中学校)
5 岡部 凛大郎(下川商業高校)
6 西澤 希陸(白馬高校)

成年組

1 二階堂 蓮(日本ビールスキー部)
2 佐藤 慧一(雪印メグミルクスキー部)
3 竹内 択(team taku)
4 内藤 智文(山形県スポーツ協会)
5 小林 朔太郎(雪印メグミルクスキー部)
6 葛西 紀明(土屋ホームスキー部)

女子の渋めのゲートは “有希ゲート” だったせいもあるが、男子は単純に少しシビアすぎたかなという気がしないでもない。
K点オーバーは二階堂蓮が1本目に飛んだ124.0mのみ。120mに届いたのも、二階堂の2本目と佐藤慧一の2本の計4本のみ。

その二人が優勝を争い3.9pt差で二階堂蓮が勝利した。
前戦の記事でもお伝えした通り、二階堂蓮はグランプリ前半戦の選考基準を満たしているが、辞退をしたようで、第2ピリオドから登場してくることになるだろう。
よって、まだ「調整段階」とのことだが、「優勝できたのはうれしく思う」とコメント。

一方で、この日2位の佐藤慧一、3位の竹内択、4位の内藤智文、6位の葛西紀明、そして7位の佐藤幸椰らは選考争いの真っ只中にいる。
下記の選考基準の③の2枠をめぐる戦いがそれだ。

男子 グランプリ前半戦の選考基準

3大会中2試合(計4本)を終えたポイントは次の通り。

  • 佐藤 慧一 445.9pt
  • 内藤 智文 407.4pt
  • 竹内 択  399.7pt
  • 葛西 紀明 370.3pt
  • 佐藤 幸椰 369.1pt

佐藤慧一が頭一つ抜けた感じだろうか。
竹内択は、1試合目終了時点で14.3ptあった内藤智文との差を7.7ptにまで縮めてきたし、葛西紀明と佐藤慧一も虎視眈々。

スペクタクルには欠けた試合だったかもしれないが、あまり表に出ない部分では、実はとてつもなく熾烈な戦いが繰り広げられていた。

表彰式

女子組
女子組
少年組
少年組
成年組
成年組

なお、グランプリ前半戦の選考における最後の2枠をめぐる戦いは女子でも繰り広げられている。

女子 グランプリ前半戦の選考基準

この日8位の櫻井梨子、9位の岩崎里胡、11位の佐藤柚月、14位の小林諭果らが、③の戦いの渦中にいるだろうか。
3大会中2試合(計4本)を終えたポイントは次の通り。

  • 櫻井 梨子 274.3pt
  • 佐藤 柚月 237.4pt
  • 岩崎 里胡 229.4pt
  • 小林 諭果 187.5pt

2024夏季・秋季 表彰台(女子)

大会 優勝 2位 3位
サンピラー記念 伊藤 有希 一戸 くる実 葛西 優奈
札幌市長杯NH 丸山 希 葛西 春香 伊藤 有希
札幌市長杯LH 伊藤 有希 丸山 希 勢藤 優花
チャレンジカップ      
サマー蔵王      
塩沢      
白馬記録会      
白馬サマー      
妙高サマー      
鹿角サマー      
全日本選手権NH      
全日本選手権LH      
UHB杯      
NHK杯      

2024夏季・秋季 表彰台(少年)

大会 優勝 2位 3位
札幌市長杯NH 布施 飛雄真 森 大耀 三上 託摩
札幌市長杯LH 布施 飛雄真 佐々木 星語 三上 託摩
チャレンジカップ      
サマー蔵王      
塩沢      
妙高サマー      

2024夏季・秋季 表彰台(男子)

大会 優勝 2位 3位
サンピラー記念 佐藤 幸椰 佐藤 慧一 坂野 旭飛
札幌市長杯NH 佐藤 慧一 二階堂 蓮 内藤 智文
札幌市長杯LH 二階堂 蓮 佐藤 慧一 竹内 択
チャレンジカップ      
サマー蔵王      
塩沢      
白馬記録会      
白馬サマー      
妙高サマー      
鹿角サマー      
全日本選手権NH      
全日本選手権LH      
UHB杯      
NHK杯      
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