クラニエッツとデズマン 0.1ptでスロベニアがワンツー
2018年1月28日(日) 札幌市 大倉山ジャンプ競技場 HS137/K123
STVカップ(ゲート1本目13.12.11、2本目11.10)
1 | ロベルト・クラニエッツ(SLO) | 236.7pt | 127.5m | 140.0m |
2 | ネイチ・デズマン(SLO) | 236.6pt | 135.5m | 133.0m |
3 | ダニエル・フーバー(AUT) | 230.6pt | 130.0m | 135.0m |
4 | トム・ヒルデ(NOR) | 228.6pt | 125.5m | 138.5m |
5 | ダヴィド・ジーゲル(GER) | 226.8pt | 130.5m | 138.0m |
6 | アンドレアス・ヴァンク(GER) | 221.8pt | 131.0m | 125.5m |
FISコンチネンタルカップ第15戦(ゲート1本目13.12.11、2本目11.10)
1 | ロベルト・クラニエッツ(SLO) | 236.7pt | 127.5m | 140.0m |
2 | ネイチ・デズマン(SLO) | 236.6pt | 135.5m | 133.0m |
3 | ダニエル・フーバー(AUT) | 230.6pt | 130.0m | 135.0m |
9 | 中村 直幹(東海大学) | 211.8pt | 136.0m | 117.5m |
12 | 佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部) | 203.7pt | 129.5m | 117.5m |
16 | 作山 憲斗(北野建設スキー部) | 189.3pt | 115.5m | 123.5m |
29 | 栃本 翔平(雪印メグミルクスキー部) | 141.3pt | 113.0m | 104.0m |
30 | 山田 勇也(ナレッジエクスポート) | 130.8pt | 111.0m | 94.5m |
33 | 原田 侑武(雪印メグミルクスキー部) | 70.9pt | 104.5m | |
35 | 渡部 弘晃(東京美装グループスキー部) | 70.3pt | 106.5m | |
37 | 内藤 智文(古河市スキー協会) | 62.1pt | 101.5m | |
44 | 伊藤 謙司郎(雪印メグミルクスキー部) | 44.6pt | 92.0m |
1本目はデズマンがトップ。そして2位には中村直幹が、3位には佐藤幸椰が続いた。
世界の強豪たちを相手に、次代を担う若き精鋭が前日よりも少し多い観客を沸かした。
さらに7位には駒場信哉が、14位には高校1年生の竹花大松が続き、COCエントリー組に意地を見せる。
前日は少し強いと感じた風も、この日はいつもの大倉山。
しかし、数値を見ると2m/sを超える向かい風が吹いており、WFの補正最高はマイナス29.4pt。
もう一度言うけど、この日はいつもの大倉山。いつもの国内戦はどんだけ強い風の中でやってんだよ、しかもWFの補正無しで! ってハナシ。
その風のせいばかりではないんだろうけど、直幹も幸椰も2本目は失速。表彰台はおろか入賞も逃してしまった。
札幌でのコンチネンタルカップとしての日本選手の表彰台は、2014年まで遡る。この年は、札幌五輪記念のCOCで岡部孝信が2位、HTBカップのCOCとSTVカップのCOCで小林潤志郎が2戦連続の2位だった。
今回は大きなチャンスだったので、ちょっともったいなかったかな。
一方で、クラニエッツが1本目10位からの大逆転。
外国人選手の中には、例えば前日2位のクリモフのようにとんでもなく高いフライトを見せた者も数多くいたが、フリーガータイプのクラニエッツは逆にとんでもなく低い。
特に2本目は、「あぁ、これはK点に届かないなぁ」と思ってみていると、フライト後半でバーンを這うように滑空してグングン距離を伸ばし、なんと最長不倒となる140.0m。
スゴイ!ホントに面白いものを見せてもらった。
① ロベルト・クラニエッツ(SLO)
② ネイチ・デズマン(SLO)
③ ダニエル・フーバー(AUT)
4 トム・ヒルデ(NOR)
5 ダヴィド・ジーゲル(GER)
6 アンドレアス・ヴァンク(GER)
表彰式
STVカップ表彰 デズマン、クラニエッツ、フーバー
STVカップ表彰 ヒルデ、ジーゲル、ヴァンク
STVカップ最長不倒賞 ロベルト・クラニエッツ(140.0m)
COC表彰 デズマン、クラニエッツ、フーバー
COC表彰 ヒルデ、ジーゲル、ヴァンク
スポッターとでも言うのかな?
ノルウェーは、観客席に無線を持ったスタッフが常にいて、風向風速を旗振りのコーチに伝えている。
この試合にもいたし、前日の試合にも先日の宮の森女子WCにもいた。過去のWCでも何度か見たことがあるけれど、記憶にある限り全てノルウェーのスポッター。他の国のスポッターが観客席に紛れているのは―私が気付かなかっただけかもしれないけれど―見たことがないような気がする。
去年の夏の宮の森国内戦では、けがで欠場していた某女子選手が私のすぐ横でスポッターを務めていた。
シグナルが青に変わってからスタートまでは10秒。その僅か10秒の間にも現場では最高の風をつかむための見えない「仕事」が行われている。
そんなスタッフに支えられたノルウェー選手をはじめ、遠い遠いSapporoまではるばるやってきてくれた選手たちに敬意を表し、下手な写真ではありますが個人的な好みで何人かをピックアップしてみました。
なお、表示している順位はSTVカップのものでカッコ内がコンチの順位。
7位(7位) ヨアヒム・ハウアー(NOR)
15位(14位) アンツェ・ラニセク(SLO)
17位(15位) フィリップ・アッシェンバルド(AUT)
20位(18位) ミカリ・ナザロフ(RUS)
22位(20位) トーマス・ナグリチ(SLO)
25位(23位) プシェミスワフ・カンティカ(POL)
26位(24位) トーマス・ホッファー(AUT)
28位(26位) トーマス・ラックナー(AUT)
32位(28位) ロク・ターマン(SLO)
日本人選手の中からも4選手をピックアップしました。
9位(9位) 中村 直幹(東海大学)
12位(12位) 佐藤 幸椰(雪印メグミルクスキー部)
13位(エントリー無し) 駒場 信哉(日本大学)
16位(エントリー無し) 竹花 大松(東海大学付属札幌高校)
2017伊藤杯ファイナルで、「振り返れば奴がいる」と紹介したことがある駒場信哉。
この3連戦でも、7位、15位、13位と好成績を残した。
COCにエントリーするべきは彼のような選手なのでは?
内藤智文は努力が報われてこの3連戦でスーツにSAJのスポンサーのロゴがついたが、目立たないけれどコンスタントに成績を残している駒場信哉のような選手の努力も報われてほしい。
クラニエッツは札幌COC3連戦で2勝。
大好きな選手がまだまだ全然やれることを示してくれたことが何よりもうれしい。
大満足の札幌COC3連戦だった。