FISスキージャンプワールドカップレディース2019札幌大会 観戦ガイド

FISジャンプワールドカップレディース2019札幌大会

 

2013年の初開催から7年目となるワールドカップレディース札幌大会。
今季は、これまでの宮の森から大倉山に舞台を移します。
ラージヒルでの女子ワールドカップは日本初開催となります。

 

宮の森は「競技をやるだけの場所」といったおもむきで、観戦者のことを考えた施設とはお世辞にもいえません。
対して大倉山は観光名所でもあるので、施設面では宮の森と比較にならないほど充実していて快適な観戦が望めます。

 

ところで、12月10日に札幌大会の公式ホームページが開設されたことに驚かれた方も多かったことでしょう。
私の知る限り、このような専用サイトが公開されるのは男女を通じてこれが初めてのこと。企画チケット販売の案内などもあり、いったい何があったのかと思うほど。

FIS ジャンプワールドカップ 2019 札幌大会
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既に報道されている通り、12月1日に、札幌市と北海道コンサドーレ札幌の運営会社コンサドーレがウィンタースポーツの普及に関する連携協定を締結しました。
協定内容として各大会のPR・運営、選手の育成などで協力していくことが盛り込まれたとのことです。

 

今年のワールドカップ札幌大会でも情報発信や集客などに相互に取り組むようで、PRポスターのデザインをコンサドーレが手掛け、会場にDJを派遣する予定とのこと。
公式ホームページの開設も企画チケットの販売も、その一環なのでしょう。

 

企画チケットの内容には賛否両論ありそうですし、いくつかの不安要素もありますが、新規ファンを取り込むためにはこのような施策が必要だと常々感じていましたので、まずは歓迎するところではあります。

会場

札幌市 大倉山ジャンプ競技場(ラージヒルHS137/K123)

  • 昨季までの宮の森ジャンプ競技場(ノーマルヒルHS100/K90)から舞台が移ります。
タイムスケジュール
1月11日(金) オフィシャルトレーニング
札幌大会第1戦予選ラウンド
16時00分
18時00分
1月12日(土) 開場
トライアルラウンド
札幌大会第1戦1stラウンド
14時00分
15時30分
16時30分
1月13日(日) 開場
札幌大会第2戦予選ラウンド
札幌大会第2戦1stラウンド
08時00分
09時00分
10時00分
  • タイムテーブルは変更になる可能性もありますので自己責任でお願いします。
チケット
スタンダードエリア 前売券 1,600円
当日券 2,000円
65歳以上・高校生 1,000円
中学生以下 無料
エキサイティングゾーン 前売券 2,500円
当日券 3,500円
中学生以下 無料
スカイVIP席 前売券 30,000円
ジンギスカン付きチケット
(12日のみ)
前売券 7,000円
  • スタンダートエリア以外は今季初めて販売される企画チケットです。
  • チケットは土曜・日曜の各日で必要となります。
  • エキサイティングゾーンは各日で定員330名。
  • スカイVIP席とジンギスカン付きチケットも座席数に限りあり。
  • 詳細はこちらこちらこちらを確認のこと。
アクセス

大倉山ジャンプ競技場の最寄駅は、地下鉄東西線の円山公園駅です。
そこからは、地下通路で直結の円山バスターミナルからジャンプ場行きの臨時バスが出ています。

円山バスターミナル発着臨時バス 目安15分 210円(小人110円)
12日(土) 往路 14:00~17:00  復路 試合終了後随時
13日(日) 往路 08:00~10:30  復路 試合終了後随時

 

往路のバスは15分間隔ぐらいで運行しているようです。
時間帯によってはすこし混みますが、15分~20分ほどで到着しますからそれほど苦になりません。

 

宮の森開催時は帰りのバスに乗るまでに40分~50分ほど待たされました。これは、麓から競技場への道路が狭いので片側交互通行状態になってしまうことと、バス回転場が予約のタクシーで埋め尽くされることが要因だったと思われます。
大倉山の過去の男子WC開催時でも帰りの臨時バス乗り場には長い行列ができましたが、次々とバスが来るのでそれほど待ちません。過去の例で言うと、待ち時間は15分~20分ほどでしょうか。

 

一般車両の乗り入れは制限されるので自家用車で行くことはできません。
ただし、円山動物園第一駐車場を「臨時駐車場」として無料で使用できます。
円山バスターミナルを出たバスが円山動物園正門前を経由します。

円山動物園第一駐車場 (無料臨時駐車場)
12日(土) 利用可能時間 14:00~19:30
13日(日) 利用可能時間 08:00~13:00
観戦エリア

観戦エリアは大きく二つに分かれます。
 ① ブレーキングトラック横
 ② ランディングバーン横

ブレーキングトラック横

このエリアは、スタート→アプローチ→サッツ→フライト→ランディング→ブレーキングと余すところなく見ることができます。
売店やトイレにも近く、入場ゲートから入ってすぐなのであまり歩かなくて済みます。
また、雪が降ったらすぐに屋内に避難できます。

 

そして何よりも、ゴーグルをはずした選手のご尊顔を間近で見ることができます。
過去には優勝を決めた選手がフェンス越しにハイタッチをしてくれたこともありました。
普段はテレビでしか見ることのできない選手達をほんの数メートル先に見ることができるこの幸せ。
初めて行く方は、まずはこの場所でその幸せに酔いしれてみてはいかがでしょう。

 

ただし、ブレーキングトラックにへばり付きで見たい場合はエキサイティングゾーンのチケットが必要となるようです。(詳細はこちらこちら

ブレーキングトラック際の最前列部分がエキサイティングゾーンとなるらしい

 

ところで、エキサイティングゾーンは単にロープか何かで区分けされるだけなんでしょうかね?
だとするなら、今まで(過去の男子WC開催時)は通常料金で立ち入れた場所なのに、単にロープで仕切るだけで前売りで900円、当日券で1,500円も上乗せするのは”改悪”のような気がします。
なので、お値段に見合った”何か”があるのではないかと勝手に憶測しているのですが…

 

例えば、大倉山でのWCの場合は国内戦と違って表彰式をブレーキングトラックで行いませんが、もし国内戦同様にブレーキングトラック内でしかも観客側を向いて行われるとしたらエキサイティングゾーンは表彰式を見るには特等席となります。
そうなれば、お値段以上の神チケットになるんだけどなぁ…

 

ランディングバーン横

人が空を飛ぶことの凄さを体感したければこのエリアです。
ただし、ここからはスタート→アプローチ→サッツは全く見えません。

ランディングバーン横からの眺め

 

また、このエリアへは短い距離ではありますが「登山」をする事になります。
よって、おしゃれな靴の人はいかない方がいいかもです。下りられなくなるし、そもそも登れません。
また、トイレや売店に行くにもいちいち「下山」をしなければならないのが難点。

 

スカイVIP席・ジンギスカン席

スタートゲートについた選手を後方から見下ろすような場所に位置するスカイVIP席は、正直言って観戦には全く持って不向きな場所だと思われます。
その名称と価格からして、スポンサーさん等の利用を想定しているのではないでしょうか。(詳細はこちら

ジャンプ台最上部の展望ラウンジがスカイVIP席

 

ジンギスカン付きチケットは、常設されているレストラン「ラムダイニング大倉山」で食事をしながら窓越しに観戦するというスタイルのようです。 

左のガラス張りの建物の2階がレストラン

 

本気で観戦したい方はチョイスしない席かなぁとは思いますが、観光客の方などにとってはジャンプ観戦とジンギスカンを一気に楽しめてお得感があるのかもしれません。ただし4名1組での利用という点がネックかも。(詳細はこちら
ちなみに、ここのジンギスカンはおいしいですよ。

 

おまけ ミュージアムの中

寒さや降雪を避け、ミュージアムの中から窓越しに観戦している方たちもいるようです。
現地で観戦したいけれど、どうしても寒いのが苦手という方以外にはお勧めしませんが…

 

写真の左上にある建物がミュージアムです。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、窓に観戦している人影が見えます。

お食事・お土産

宮の森と違って大倉山ではお腹がすいても安心。
ラーメン、そば、うどん等々があります。
値段もこの手の場所としては良心的です。
味もこの手の場所としてはおいしいほうだと思います。
それ以外にも簡単につまめるものもありますよ。
また、大倉山は観光名所でもありますからお土産屋さんもちゃんとあります。

 

お腹がすいた方やお土産を買う方は写真左の建物(クリスタルハウス)へ。
トイレや休憩は右の建物(ミュージアム)
手前の白いテントでも休憩できます。ガスストーブがあるので意外と暖かいです。

防寒対策

ジャンプ観戦は寒さとの戦いです。
少しおおげさかな?って思うぐらいの厚着をしてきても全然大丈夫。
周りもみんなそうですから恥ずかしくなんかありません。
逆にバッチリとデート仕様のおしゃれなんかしてきた方が浮きますし、寒くて泣きを見ます。
凍えるばかりでせっかくのワールドカップ観戦を嫌な想い出にしないように、防寒対策はしっかりと!

その他

宮の森観戦での最大のネックは”トイレ”だったのではないでしょうか。
常設のトイレは一か所だけ。しかもちょっと古い。それ以外は仮設のボックス型のものが数か所のみ。1本目と2本目のインターバルでは特に女子トイレには長い行列ができていました。

 

対して、大倉山は観光名所ですし施設が新しいので、トイレもきれいで女性や小さなお子さんでも安心です。
なお、2019年1月1日より敷地内が全面禁煙となるようです。

 

試合後は、併設されている札幌オリンピックミュージアム(有料)にぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょう。特に体験ブースでは大人も子供も時間を忘れて楽しめます。
臨時バスは表彰式終了後30分ほどで最終便となりますが、それ以外にも帰る手段はありますので。

 

 

初観戦の方にとって少しでも参考になればとの思いで書きました。
ただし、あくまでも過去の男子WCの開催の模様をもとに書いてます。
今季は新しい企画チケットなどもあり詳細が不明な点も多いです。
よって、万が一情報に誤りがあっても責任を負いかねます。