高梨沙羅が逆転優勝 伊藤有希2位 勢藤優花5位
2017年2月16日(水) 平昌(KOR)HS109/K98
18th World Cup Competition
① 高梨 沙羅(クラレ) 215.1pt(99.5m 97.0m)
② 伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 213.6pt(90.0m 111.0m)
③ マーレン・ルンビ(NOR) 210.2pt(103.0m 94.0m)
5 勢藤 優花(北海道メディカルスポーツ専門学校) 172.9pt(87.5m 99.5m)
17 岩渕 香里(北野建設スキークラブ) 130.3pt(68.5m 93.0m)
前日は、心配された風の影響もなく無難に運営された初の平昌大会も、2戦目は噂通りの風が猛威を振るった。
ただし、順位には影響を及ぼさなかったようで、上位に来るべき人は上位に来たし、いつも下位にいる人はいつも通り下位にいる。
ドイツ、オーストリアのトップクラス不在によるわずか32名での五輪プレ大会第2戦。
前戦で今季の総合優勝を決めている高梨沙羅は1本目2位からの逆転で今季9勝目。WC通算53勝目。
優勝した瞬間に不思議そうな表情を見せたり、インタビューの受け答えがやたらと暗かったり・・・ どうもネガティブになりすぎているような気がする。
確かに、1本目でルンビに7.9Pt、距離にして4mほど離されてはいたけれど、こんな条件下の試合では簡単にひっくり返る可能性がある。ましてやここはNHとしては最大クラスのHS109mの台なので飛距離の差も出やすい。
だから、勝てる可能性は十分にあったわけで、自分の勝利に半信半疑の顔を見せたり、「まさか勝てるとは思っていなかったので複雑な気持ち」とインタビューで答えたりというのは、やはりネガティブすぎやしないかなぁ。
勝利者というのは、もう少し明るく振舞ってくれないと負けた人が浮かばれない。
確かに、イラシュコにアンドロイドと言わしめた昨季までのような完璧なパフォーマンスは発揮できていないかもしれない。
本人が課題としているアプローチだったり踏切だったりが修正できずにいるのもそのとおりなんだと思う。
それでも、ここまで参戦16試合で9勝を収め、表彰台を逃したのは2度だけで、それも4位と5位と結果は出している。
私はむしろ、昨年までの圧勝する沙羅ちゃんより、今季のように接戦をものにする沙羅ちゃんの方により凄味を感じるんだけどなぁ。
対照的なインタビューをかましてくれた伊藤有希。
沙羅のインタビューの時も、隣でやっている有希の声の方がデカかったくらい。
ゲートも高く、向かい風も受けていたとはいえ、ただ一人HS越えの111.0mでWCヒルレコードホルダーとなった。
この2日間で伊藤-高梨、高梨―伊藤の2戦連続ワンツー。
二人がそれぞれ勝利をおさめ、ついでに勢藤もこの日の試合でWC自己最高位の5位。
日本勢にとっては、五輪に向けてこれ以上ない好感触を得られたんじゃない?
さぁ、1週間後には世界選手権の予選が待っている。
女子NH本戦は24日(金)24時30分(日本時間)
大丈夫! 結果は必ずついてくる。