パシュケが33歳6ヵ月の史上最年長でワールドカップ初優勝
Official Results
1 | ピウス・パシュケ(GER) | 316.8pt |
2 | マリウス・リンビーク(NOR) | 315.1pt |
3 | シュテファン・クラフト(AUT) | 313.3pt |
12 | 小林 陵侑(TEAM ROY) | 297.1pt |
17 | 二階堂 蓮(日本ビールスキー部) | 285.7pt |
25 | 小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) | 273.4pt |
30 | 竹内 択(team taku) | 242.5pt |
内藤 智文(山形県スポーツ協会) | 予選53位 |
12日(火)
ワールドカップ派遣メンバーに竹内択が追加されることが発表された。
一部では、成績不振の選手との入れ替えが行われるのでは? という見方もあったようだが、それは違うと思う。
現に、上の画像にある通り開幕メンバー5名の名前はそのまま残っている。
『派遣選手選考基準』によれば、開幕メンバーの5人について、エンゲルベルクまでの派遣期間中に入れ替えが発生する規定はない。
ただし、怪我や辞退があれば枠を無駄にしないよう入れ替えが行われることはあるだろう。
今回は誰かが怪我をしたという情報はない。よって辞退者が出たと考えるのがまずは自然だと思われる。
この発表があった4日前の8日(金)
第5戦クリンゲンタールの予選で中村直幹が転倒。
そのままチームを離れたようで、翌第6戦の予選にはエントリーしなかった。
そのままエンゲルベルクも欠場する可能性があったので、出場枠を無駄にせぬためにも急遽、竹内択が招集されたということだろう。
上の画像にある通り、今遠征の派遣期間は12月19日(火)までであり、エンゲルベルクの2試合のみ中村直幹に代わって竹内択がエントリーすることになると読み取れる。
次の派遣期間の選考は下記の基準により行われることになっており、よって竹内択が ―いや、竹内に限らず他の全員が― そのままチームに残ることになるわけではない。
以上の通りと私は理解している。(間違いがあったらごめんなさい)
開幕メンバーは、今夏GPの終了時点のワールド・ランキング・リスト(WRL)の上位5名が選考されている。
そして、次のピリオドは、❶によりエンゲルベルク終了時点でのWRL上位4名がまずは当確となる。
WRL5番手の選手は❷と❸の条件に左右されるが、❷と❸に該当する選手は結果として生じなかった。よって、5番手の選手は❹の条件により生き残ることになる。
(「選考人数合計5名」と明記されているけれど、COCの結果により6枠に増えた場合はどうなるの?)
ところが、ここに不測の事態が起こった。WRL6番手の選手である竹内択の参入だ。
竹内択がWRLの5番手以上に上がってくると、開幕メンバーの5番手の選手がはじかれることになる。
そして、もう一つ不確定な要素がある。「クォータ枠確保を優先する必要がある場合は考慮する」という条項がそれだ。
昨年までの選考基準にも度々登場する文言ではあるが、これが発動してしまうと状況は一層混沌としてくる。
15日(金)エンゲルベルク
これまでの6試合ですべて予選を通過してきていた内藤智文が初めて本戦に出場できなかった。次の選考に生き残りをかける上では非常に厳しい結果だ。
一方、竹内択は予選を通過。本戦では見事に1ptを獲得。WC出場244回の妙味。さすがだ。
残り一試合。
果たしてどうなるかー
16日(土)エンゲルベルク
優勝は初優勝となるパシュケ。
開幕戦で初表彰台に立ったばかり。
その時に33歳6ヵ月での初表彰台という史上最年長記録を打ち立てていたが、今回は33歳6ヵ月での初優勝という史上最年長記録を打ち立てたことになる。
2位リンビークは今季初表彰台。ノルウェー勢としても今季初。
クラフトはわずか1試合で表彰台に返り咲き。パシュケと共に全戦シングル順位を継続中。
当たりはずれの大きな試合で、1本目トップのヴェリンガー、2位ハイベックなどが割を食った。
一方で、小林陵侑は21位から捲りにまくって12位。