ロブロ・コスがワールドカップ初優勝 小林陵侑は3試合連続の2位
Official Results
1 | ロブロ・コス(SLO) | 278.9pt |
2 | 小林 陵侑(TEAM ROY) | 278.1pt |
3 | マリウス・リンビーク(NOR) | 277.8pt |
20 | 二階堂 蓮(日本ビールスキー部) | 254.6pt |
26 | 中村 直幹(Flying Laboratory SC) | 240.8pt |
40 | 小林 潤志郎(雪印メグミルクスキー部) | 110.0pt |
45 | 竹内 択(team taku) | 97.8pt |
6位で折り返したコスの2本目。
12位からの猛追でリーダーボードに立つリンビークが描いた緑のラインをわずかに超えただろうか。
それでも、しかし、コスは首をひねった。
昨シーズン、33季ぶりにWCのカレンダーに載ったレークプラシッド。
長距離移動を強いられるためスケジュール上なかなか厄介な大会ではあるが、トップ選手の参戦を促すFISの働きもあったようでフルメンに近い陣容が整った。
しかし、彼らを待ち受けていたのは不規則に舞う風。特に2本目では度々試合は止まった。
正直、当たりはずれのある試合ではあったが、それが新たなウィナーを誕生させたのだとしたら悪くない。
コスはリーダーボードに立ったものの、残る5人 -デシュバンデン、ハイベック、小林陵侑、アイグナー、クラフト- の顔触れを見ればこの得点では表彰台には届かないと悟ったのだろう。
首をひねったこともうなずける。
ところが悪条件がコスに味方する。
小林陵侑は何とかそれに抗い、緑のラインを超えたかに見えたが0.8pt足らずにメーターは止まった。
この瞬間、まずはコスの2021/22ガル-パル3位以来となる通算2度目の表彰台が決まった。
そして、2位のアイグナーがK点の手前で叩き落されたのを見るとコスは思わず涙ぐんだ。
最後のクラフトが踏切直後の強い横風にバランスを崩して成す術もなく104.0mに落ちてゆく様を見ても、初優勝が決まったにもかかわらず喜びを爆発させることもなく信じられないといった表情。
コスに対しては、写真写りの悪さ(失礼!)も手伝って勝手に悪童のイメージを持っていた。
でも、この日、リーダーボードの前で見せたコスの表情と振る舞いは良い意味で全く印象が異なった。
なんだがコスのことがすごく好きになった。
コスは、クラフト、ガイガー、パシュケ、ヴェリンガー、ラニセク、ヘール、小林陵侑、フォルファンに続く今季9人目のウィナー。
小林陵侑は3試合連続、今季7度目の2位。とても楽しそうに見える。
リンビークは今季2度目の表彰台。
7位で折り返して最高位更新も期待された二階堂蓮は、悪条件にやられてしまった。
それにしても、ここはポーランドなのか?
観客の半分は(いや、ひょっとするとそれ以上が)ポーランドのサポーター。