オプセットがワールドカップ初優勝 高梨沙羅3位 伊藤有希6位
2022年3月5日(土)オスロ(NOR)HS134/K120
23rd World Cup Competition
1 | シリエ・オプセット(NOR) | 249.7pt |
2 | ニカ・クリジュナル(SLO) | 247.1pt |
3 | 高梨 沙羅(クラレ) | 237.7pt |
6 | 伊藤 有希(土屋ホームスキー部) | 219.8pt |
16 | 岩渕 香里(北野建設) | 180.2pt |
20 | 勢藤 優花(北海道ハイテクAC) | 168.7pt |
27 | 岩佐 明香(大林組スキー部) | 144.5pt |
表彰式の中央にはオプセット。
1本目を3位で折り返し、2本目でカレントリーダーとなるとリーダーボードの前でヘルツルとルンビのジャンプを見届けた。
二人はオプセットを超えられず、歓喜の瞬間が訪れた…ところが、システムのエラーにより得点に誤りがあることが発覚。
2位だったルンビが勝者となり、オプセットは入れ替わって2位に。
それが発表されたのが表彰式が終わってからのこと。あってはならないことだ。
2019/20 FISスキージャンプワールドカップ女子個人第16戦リレハンメル
(中略)
同じ2位でも、優勝だと思って表彰までされた後に知らされる2位では素直に喜べないだろう。あまりにお粗末すぎるミスだ。
あの幻の勝利から2年。
オプセットが、今度こそ正真正銘の初優勝を自国の観客の前で成し遂げた。
これまで6回の2位があるが、そのうちの4回で優勝を阻んだのはクラマー。
しかし、この日は1本目でトップに立ったオプセットに対しクラマーは7位。
しかも、そのクラマーは2本目も伸ばせなかった。
天敵が目の前にいないことは、幾分オプセットの気持ちを楽にしただろうか。そのおかげかどうかは知らないが、いつもは大きく遅れがちな踏切をバッチリと合わすことができた。
僅差の2位で折り返したクリジュナルがあまり伸ばせなかったこともあり、テレマークが入らなかったけれども飛距離で上回り、僅かながらも差を広げて歓喜の瞬間を迎えた。
2016/17シーズンに総合51位だったオプセットは、その翌シーズンからルンビが総合3連覇を果たすのに合わせるかのように20位→16位→10位と総合順位を上げていった。
得意とするラージヒルの試合が大きく増えたタイミングと一致しており、それが一つの転機となったといえるのかもしれない。
昨季はラージヒルの試合が少なかったが総合4位。ノーマルヒルでも戦える力をつけてきた。
そして遂に初優勝。総合でも5位につけている。
このブログでは、かつてオプセットとストロームのことを “ルンビの喜び組” などと呼んでいたことがあったが謝ります。ごめんなさい。
2位のクリジュナルは、プロローグでもトップとなりRAW AIRのタイトルをグイっと引き寄せた。
WC総合でもクラマーとの差を一気に44pt詰めた。
ロシアツアーが無くなり、残り試合数は少ないが数字上は連覇の可能性を残す。
高梨沙羅は、五輪後の”休養”から復帰後は優勝→4位→3位と好調。
この日、ボガタイとクラマーに勝てたのは気持ちの面で大きいと思う。
そして伊藤有希がスゴイ。
五輪前のビリンゲンから4位、8位、6位、10位、6位、5位、6位と全て10位以内と絶好調。
前方向に力強く踏み切れているように見える。
プロローグでは高梨の一つ上の3位。表彰台も見えてきたか。
前の記事で、総合トップ10を射程圏内に捉えたと書いたが、この日あっさりとそれをクリア。
7位以上は少し点差が開いているが、8位は確実に狙っていきたいところ。
RAW AIR 総合順位(暫定)
1 | N.クリジュナル(SLO) | 1217.1pt |
2 | U.ボガタイ(SLO) | -49.0 |
3 | 高梨 沙羅(JPN) | -50.0 |
4 | M.クラマー(AUT) | -64.0 |
5 | S.オプセット(NOR) | -132.1 |