2019/20 FISスキージャンプワールドカップ男子個人第19戦ヴィリンゲン

ライエ WC初優勝 日本勢は風に苦しむ

2020年2月8日(土)ヴィリンゲン(GER)HS145/K130

23rd World Cup Competition

1  シュテファン・ライエ(GER) 266.4pt
2  マリウス・リンビーク(NOR) 262.4pt
3  カミル・ストッフ(POL) 254.6pt
 
9  小林 陵侑(土屋ホーム) 240.8pt
11  佐藤 幸椰(雪印メグミルク) 238.2pt
12  小林 潤志郎(雪印メグミルク) 234.0pt
33  佐藤 慧一(雪印メグミルク) 96.8pt
38  竹内 択(team taku) 90.4pt
44  中村 直幹(東海大学札幌SC) 81.1pt

予選リザルト オフィシャル リザルト


 

悪天候により前日の予選がキャンセルされこの日の試合前に順延。
予選ではやや強弱があるように見えた風は、本戦では数値上は安定しているようには見える。
でも、飛び終えて不満を表すジェスチャーをする選手も多く、又、1本目と2本目の順位に乖離が見られる選手が散見されることから、数値には表れないアタリハズレのあった試合だったと思われる。

 

2本目に進んだ日本勢3人はまさにそんな感じで、2本の順位が大きく乖離している。
1本目14位・2本目8位の小林陵侑は「風がよく分からない。左右され過ぎた」
1本目20位・2本目5位の佐藤幸椰は「(2本目は)ここにきて一番良い内容」
1本目22位・2本目7位の小林潤志郎は「風をもらえた」

 

だからといってこの試合がつまらない試合だったかというと、そんなことは全然ない。
万余の大観衆が作り出す雰囲気は最高で、それも含めて試合は楽しめた。

 

ライエはこれがWC初優勝。
スキーと身体が程よく離れたやや立ち気味にも思えるフライトは、正直言って個人的にはあまり好みではないが、それがこの日はすごくカッコ良く見えた。

 

 

画像は札幌大会2日目に2位になったときのもの。
表彰台に上がった選手が、台をバックに雄叫びを上げる姿の画像がFIS公式サイトによく載るが、それの撮影だったみたい。
実際カメラマンの求めに応じてウォーッと吠えていた。
同じことを優勝したクラフトもやらされていたけど、前日優勝した佐藤幸椰もやったのだろうか。幸椰が咆哮する姿などちょっと想像できないが。

 

一足先に咆哮を聞いていたとはいえ、初優勝を決めたライエのはじけっぷりには少し驚いた。
普段はおとなしそうというか、ちょっとおっとりしてそうな感じに見えてたし、札幌で咆哮したときもかなり恥ずかしそうにしてたから。
2014年12月のWCデビューから135戦を経ての初勝利。しかも、彼はヴィリンゲン生まれ。そりゃ、はじけるよね。

 

2位にはジャンプ週間以来の表彰台となるリンビーク。
高く踏み切りそのままの高度を維持して飛ぶ選手だけど、札幌で見た彼は以外にも空中でのスピードがなく、凧のように風に乗ってゆったりと飛ぶような感じだった。

 

スタンディング

 

さて、ヴィリンゲン第2戦は土曜日のうちに早々と悪天候予想につきキャンセルと発表された。
これによりヴィリンゲン5は3本の結果のみで順位が確定。予選でもトップだったシュテファン・ライエがタイトルに輝いた。

 

Willingen5 総合成績
1  シュテファン・ライエ(GER) 398.0
2  シュテファン・クラフト(AUT) 375.8
3  マリウス・リンビーク(NOR) 370.8
4  カール・ガイガー(GER) 367.4
5  カミル・ストッフ(POL) 363.9
6  小林 陵侑(JPN) 357.9
10  佐藤 幸椰(JPN) 344.8
16  小林 潤志郎(JPN) 330.8
33  佐藤 慧一(JPN) 193.1
42  竹内 択(JPN) 160.4
43  中村 直幹(JPN) 159.7

全順位