高梨沙羅がラージヒルで連勝 通算49勝目
2017年1月8日(日) オーベルストドルフ(GER)HS137/K120
6th World Cup Competition
① 高梨 沙羅(クラレ) 263.0pt(124.0m 129.0m)
② エマ・クリネツ(SLO) 234.1pt(127.5m 115.5m)
③ イリーナ・アバクモワ(RUS) 223.7pt(112.5m 124.5m)
4 伊藤 有希(土屋ホームスキー部) 223.6pt(108.0m 128.0m)
11 勢藤 優花(北海道メディカルスポーツ専門学校) 204.7pt(121.0m 109.5m)
14 岩渕 香里(北野建設スキークラブ) 185.8pt(112.0m 110.5m)
前日は風向風速によりゲートが何度も変わる難しい試合だったが、この日は降雪が選手たちを悩ませた。
終始降り続ける大粒の雪は時折視界を奪い、特にラージヒルに不慣れな選手にとっては相当な恐怖心を呼び起こしたであろうと想像される。
また、ランディングバーンに降り積もった雪がブレーキとなり、着地と同時に前につんのめるような姿勢を見せる選手が何人か見られた。
そんな悪条件など関係なく沙羅は今日も圧勝。2位クリネツに28.9ptもの大差をつけた。
これで沙羅は今季6戦5勝。
通算49勝となり、50勝目は今週末の札幌大会で達成する公算が大きい。
2016年第2回ユース五輪の金メダリストであるクリネツ(こちら)は、WC通算4度目の表彰台。
前日に2位だったアバクモワが3位で2戦連続表彰台。
アバクモワは2015/16オスロで3位、2013/14のオスロで4位と、過去にもラージヒルで好成績を残しており、女子には数少ないラージヒルマイスターの一人なのかもしれない。
伊藤有希は惜しくも4位。
有希とアバクモワは、1本目でそれぞれ12位、11位と出遅れたが2本目で捲ってこの位置をゲット。
1本目の失敗はいただけないが、2本目でしっかりとK点オーバーてまとめてくるあたりは二人ともやはりラージヒルマイスターの風格が感じられる。
ちなみに、この試合でK点を超えたのは前戦の6人(高梨、アバクモワ、伊藤、アルトハウス、フォークト、ホイツル)に対して、高梨、クリネツ、アバクモワ、伊藤、ルンビ、ヘルツル、アルトハウス、勢藤、イングランドの9人。
2試合ともK点を越えられたのは、高梨、アバクモワ、伊藤、アルトハウス、ヘルツルの5人。
まあ、両日とも荒れた条件だったのであくまでも参考程度ではあるけれど、なかなか興味深い結果ではある。
さて、次戦からはいよいよ日本シリーズ。
個人的に最大の注目は、札幌大会で16位→11位→4位→8位→15位→9位→10位→11位と一度も表彰台に立っていないばかりかあまりにパッとしない伊藤有希の初表彰台なるかに尽きる。
そしてそのカギを握るのが、ただいま絶好調かつ札幌大会で2度の表彰台があるアバクモワであるような気がしている。