第62回HBCカップジャンプ競技会

渡部弘晃が文句なしのV 丸山希は伊藤有希をノックアウト

2020年1月13日(月・祝) 札幌市 大倉山ジャンプ競技場 HS137/K123

女子組(ゲート24)

1  丸山 希(明治大学)
2  伊藤 有希(土屋ホームスキー部)
3  茂野 美咲(CHINTAIスキークラブ)

公式リザルト

男子組(ゲート17)

1  渡部 弘晃(東京美装グループスキー部)
2  原田 侑武(雪印メグミルクスキー部)
3  伊藤 将充(土屋ホームスキー部)

公式リザルト


 

ノックアウト方式で行われるこの大会。
でもジャンプ週間の方式とは全然違う。 
まずは予選ラウンドを行う。そこから本戦に出場できるのは男子8名、女子4名。
ここからがトーナメントで1対1の対決を行う。
男子は準々決勝→準決勝→決勝。女子は準決勝→決勝。

 

昨年は女子も8名が本選に進み準々決勝があったのに今年はない。
それに今年はなぜか先に女子の決勝を終わらせてから男子の準決勝を行った。
毎年のようにフォーマットが変わって落ち着かない。

 

男子は準決勝で原田侑武が144.0mのビックジャンプを見せるも転倒。
それでも伊藤将充に大差をつけ決勝に勝ち上がったけれど、負傷のため棄権。
一方、永井健弘を下して決勝に進んだ渡部弘晃は飛びさえすれば優勝という状況下で134.0mのジャンプを鮮やかな着地で決めて見せた。

 

「侑武さんが飛んでいたとしても僕が勝ったなと周りに思わせるようなジャンプをしたかった」と優勝インタビューに答えた渡部。
準々決勝で135.5mを飛んで出した138.0ptは予選・本戦を通じてのハイスコア。決勝で134.0mを飛んで出した135.3ptは2番目のスコア。(伊藤将充の準々決勝とタイスコア)
今まで見てきた渡部弘晃の中でこの日が一番すごかった。
文句なしの優勝だ。

 

テレビ中継では編集されていたけれど、原田侑武は転倒後にかなり長いことブレーキングトラックに倒れたままだった。
右膝の前十字靭帯断裂と外側の半月板損傷とのこと。
しっかり治して、また大ジャンプを見せてほしい。

 

女子は丸山希が伊藤有希を抑えて優勝。
ラージヒルで有希に勝ったのは初めてらしい。
有希は準決勝で131.0mを飛び128.9ptだったが、この大会は各ラウンドごとの単発勝負なので前のラウンドのポイントは加算されない。
よって、このような番狂わせが起こりやすい。
「だからこそ面白い!」と思えるかどうかが、このトーナメントを楽しめるかどうかの分岐点。

 

女子組


1 丸山 希(明治大学)

 


2 伊藤 有希(土屋ホームスキー部)

 


3 茂野 美咲(CHINTAIスキークラブ)

 


4 小林 諭果(CHINTAIスキークラブ)

 

男子組


1 渡部 弘晃(東京美装グループスキー部)

 


2 原田 侑武(雪印メグミルクスキー部)

 


3 伊藤 将充(土屋ホームスキー部)

 


4 永井 健弘(盛岡市役所)

 


清水 礼留飛(雪印メグミルクスキー部)

 


宮﨑 敬太(東海大学)

 


二階堂 蓮(下川商業高校)

 


渡部 陸太(東京美装グループスキー部)

 


 

1月9日に開幕した第3回ユースオリンピック ローザンヌ大会の男子ジャンプ代表に選ばれている工藤漱太(下川商業高校)
まずは19日に男子個人戦に出場することになるが、1週間を切ったこんなギリギリまで国内試合に出場するんだね。
この日は予選16位。9人出場した高校生の中では6位の二階堂蓮に次ぐ2番目の成績だ。

 

 

漱太くんとは親子ほどに年の離れた船木和喜(FIT SKI)
この日は試技で124.0mを飛んだが、これは試技で5番手の飛距離。
船木は時々このようなジャンプを見せてくれるが、それがなかなか本戦で出てくれないのがホントに残念。

 

 

ところで、この日は6月公開予定の映画『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』の宣伝のために出演俳優が会場に来ていた。
私はこの長野オリンピックのテストジャンパーの裏話が大好きで、オリンピックが近づくたびにNHKのドキュメンタリー『絆でつかんだ栄冠』を繰り返し見ては深酒をしてしまう。
『絆でつかんだ栄冠』が名作すぎるのでこれを超える映画を作るのはなかなか難しそうだけど、当時のことを知らない若い人たちにもあの感動の舞台裏を知ってもらえる良い機会。
映画がヒットするといいね。

 

なお、この日はこの映画の主人公である西方仁也さんも会場に来ていたようで、テレビ中継ではダンディーな姿を見せていた。
中継の解説は原田雅彦。コーチボックスでは岡部孝信が旗を振る。
原田、岡部、船木に加えて西方。おおスゴイ!
そういえば1ヵ月ほど前に斉藤浩哉さんが札幌スキー連盟の理事に就任するという記事を見た。
ひょっとしたら浩哉さんも会場に来ていたのかも。

 

毎年恒例の成人のお祝い

大井 栞(早稲田大学)
五十嵐 彩佳(札幌大学)
西森 海翔(東海大学)
宮﨑 敬太(東海大学)
斉藤 祐輝(東海大学)
黒川 龍 (札幌大学)

 

みんな、おめでとう。