2013年8月4日(日) 札幌 大倉山ジャンプ競技場 ラージヒル HS134
高梨沙羅の2本目は、自身の大倉山最長不倒に並ぶ141mの大ジャンプ。
女子の二本目が始まったあたりから、斜め下から吹き上がる風がかなり強まり、沙羅が飛ぶ時点では少し危ないかなという状況。
着地で両手をついてしまったため、転倒とみなされバッケン(サマー女子は葛西賀子の131mらしい)の更新はならず、飛型も11.5~12点と低かったが、伊藤有希を逆転するに有り余る飛距離。
有希が―有希に限らず他の選手たちも―風にあおられて姿勢がブレていたのに対し、沙羅はいつも通りの形態安定飛行でまったくブレなかった。
どんな条件下でも自分のジャンプができる。それが女王の女王たる所以。
風に乗った いや、乗りすぎた選手がもうひとり。 少年組優勝の小林陵侑。
その二本目は100メートルラインを越えてもまだ通常の倍ほどもあるのではないかとさえ思える高度を保っており、その異常さに見ていて背筋に冷たいものが走ったほど。
そこから落ちていくどころか、風に煽られ更に高度が上がったようにすら見え、陵侑は何とか両手でバランスを取って必死に136.5m地点に“落として”みせたが、そうしなければあのまま150mを超えていても不思議ではないくらいの尋常ならざるジャンプだった。
成年組は、岡部孝信が国内サマー3連勝。
ひとところ消えかかっていた湯本史寿が3戦連続表彰台と復活してきた。
もう一人、今や完全に消えてしまいつつある選手に、ぜひぜひ復活していただきたい。
とっちー、君のことだよ!みんな待ってるよ!
女子組
優勝 高梨 沙羅 (クラレ)
2位 伊藤 有希 (土屋ホーム)
3位 茂野 美咲 (ライズJC)
少年組
優勝 小林 陵侑 (岩手盛岡中央高校)
2位 岩佐 勇研 (札幌藤野中学校)
3位 佐藤 幸椰 (札幌日大高校)
4位 伊藤 将充 (下川商業高校)
6位 中村 直幹 (東海大学付属第四高校)
成年組
優勝 岡部 孝信 (雪印メグミルク)
2位 湯本 史寿 (東京美装グループ)
5位 永井 秀昭 (岐阜日野自動車)
6位 高柳 太郎 (日本空調サービス)
表彰式
女子組ポディウム 左から 伊藤 高梨 茂野
女子組最長不倒 伊藤 有希 (土屋ホーム) 129m
少年組ボディウム 左から 岩佐 小林 佐藤
4位~6位 左から 伊藤 佐藤 中村
少年組最長不倒 岩佐 勇研 (札幌藤野中学校) 125.5m
成年組ボディウム 左から 湯本 岡部 渡部
4位~6位 左から 船木 永井 高柳
成年組最長不倒 岡部 孝信 (雪印メグミルク) 136m
札幌夏の2連戦。
最も熱い視線を集めていたのは、大ジャンプの沙羅でも、連勝した岡部でもなく、テストジャンパーを務めた下川小学校6年生の工藤漱太くんだったりする。
この子スゴイ!
W杯ではおなじみだけど、日本でこの板使ってる選手って陵侑の他にいるかなぁ…